購買部は、企業活動における高利益化や安定化を図るためにも、重要な役割を担う部門です。

今回は、購買部の本質的な役割や業務上の役割を紹介した上で、購買・調達部門によくある課題を解説します。

加えて、企業が購買・調達部門の従業員に求めるべき4つの能力についても紹介しますので、自社の購買における戦略性を高めていきたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

購買部の本質的な役割


購買部の本質的な役割は、「品質を高めつつ価格を抑えた状態で、購買対象の資材を仕入れること」です。たとえば、品質を下げて仕入価格を抑える方法を選んだ場合、一時的なコストダウンは実現できますが、企業経営に悪影響を及ぼすおそれがあります。

また、要求部門からの要望に従い、単に購買活動を実施している企業も多いのが実状です。しかし、購買部としての役割を自覚しないまま購買活動を行ってしまうと、価格優位性のない購買活動に陥るほか、サプライヤーとの関係性が悪化する可能性があります。

なお、購買部の役割を全うするためには、「QCD」の基準をしっかりと管理する必要があります。QCDとは、「Quality(品質)」「Cost(コスト)」「Delivery(納期)」の頭文字を取った言葉です。特に間接材の購買においては、品質の維持や業務効率化を実現するためにも重要となります。

購買部の業務上の役割


次に、購買部の業務上の役割を4つの項目で紹介します。

「購買管理の5原則」の徹底

「購買管理の5原則」とは、購買管理の適性化・効率化を図る上で重要な以下5つの原則を指します。

原則 内容
1.取引先管理 自社のビジネスの目的に沿った適切なサプライヤーを選定する
2.品質管理 自社の品質査定体制の整備、及びサプライヤーにおける品質管理体制の確認を行い、品質を担保する
3.数量管理 在庫量や売上見込みを踏まえた上で、発注数量を適切に管理する
4.納期管理 生産計画に基づき、適切なタイミングで資材を仕入れられるように納期を管理する
5.コスト管理 仕入れた資材の品質や、自社とサプライヤーの適正利益も考慮した上で価格を管理する

購買管理を円滑に進めるためにも、上記で挙げた5つの原則を徹底して守ることが大切です。購買管理に不可欠な「購買管理の5原則」の詳細については、以下の記事で解説しているので、ぜひご覧ください。
購買とは?購買と調達の違い・具体的な業務内容も併せて紹介!

仕入先の新規開拓

購買部には、仕入先を新たに開拓する役割も求められます。たとえば、既存のサプライヤーによっては、依頼内容に対して回答が遅れたり、コストダウンに向けた価格交渉が必要になったりするケースがあります。

そこで仕入先の新規開拓や仕入先候補の競争を促せば、既存の仕入先との関係にもよい緊張感が生まれ、購買活動に好循環をもたらせるでしょう。

しかし、購買部の既存業務が多いために、仕入先の新規開拓へとなかなか踏み出せないケースも少なくありません。そのため、購買部として業務効率化が可能なツールを導入するなど、既存業務の負担を減らすことを検討してみるのがよいでしょう。

開発購買への関与と提言

開発購買とは、購買部門が上流工程である「開発・設計」の段階から関わることで、必要な機能を備えた新製品を最小コストで獲得する活動を指します。開発購買において購買部は、社内外と連携を図りつつ、コスト削減に向けて開発段階から働きかける役割を担います。

具体的には、複数のサプライヤーとのやり取りや開発部・設計部との連携、経営層に対する提言が求められる場面などがあるでしょう。サプライヤーとやり取りする際は、優良な仕入先の選定やサプライヤーとの良好な関係構築に向けて、サプライヤーマネジメントを強化する必要があります。

また、市場が変化するスピードに追いつくために、内製する部品と外注する部品の選別などに関して、市場の技術動向を踏まえた上で適切な提言を行うことも、購買部に求められる重要な役割です。

調達リードタイムの短縮

調達リードタイムとは、製品の製造に必要な原材料や部品の発注・納品・受入検査にかかる時間を指します。調達リードタイムを短縮することで、以下3つのメリットが見込めます。

  • 在庫保管コストを削減できる
  • 在庫管理業務の負担を減らせる
  • キャッシュフローを改善できる

調達リードタイムの短縮を実現するには、自社における在庫管理業務・発注業務の効率化や、サプライヤーとの連携強化が重要です。在庫管理業務・発注業務の効率化に関しては購買管理システムの導入で改善を図れるため、調達リードタイムの短縮をスムーズに実現できるでしょう。

購買・調達部門によくある課題


続いて、購買・調達部門によくある3つの課題について見ていきましょう。

仕入先との癒着による不正

購買・調達部門は、仕入先との取引でお金を取り扱う部門であるため、他部門に比べて不正が行われる可能性が高い傾向です。具体的な不正事例として、上下水道局の管理事務所に勤務する職員が、消耗品を架空発注して私的に利用していたケースがあります。

また、配電制御・機関監視制御のシステム等の製造販売を担う会社では、従業員が原材料を無断で他社へ転売し、6億円以上の売得金を着服していた不正事例もありました。購買・調達部門の不正事例を把握しておきたいという方は、以下の記事をご覧ください。
購買業務に関する不正事例|従業員に購買調達に係るコンプライアンスの徹底を!

購買・調達部門で起こり得るこれらの不正は、購買管理システムの導入や内部統制の実施によって防止できる可能性があります。不正の対策として役立つ購買管理システムや内部統制について詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事をご参照ください。
購買管理システムとは?企業における必要性やシステムの種類、メリット・デメリットなどを徹底解説!
購買プロセスにおける内部統制の必要性|購買業務における不正リスクも紹介

仕入先に対する買いたたき

仕入先に対して無理な価格交渉を行うと、サプライヤーとの関係性が悪化するほか、品質低下や納期遅延などのリスクが高まるため注意が必要です。ただし、サプライヤーによっては、価格交渉を見越して購買価格を事前に上乗せしているようなケースもあります。

自社とサプライヤーがお互いに適切な利益を確保できる良好な関係を築くには、市場価格や原価を踏まえた価格交渉が重要といえるでしょう。特に近年は、原油・原材料の価格高騰に伴い、調達コスト増を課題に掲げている企業が少なくありません。仕入先へ価格交渉を行う際はあくまで適切な範囲に留めた上で、自社の調達コストを可能な限り削減していくことが不可欠です。

既存の仕入先への依存

サプライヤーを新規開拓せず、商社や代理店から紹介された既存のサプライヤーに依存している状態は適切とはいえません。その理由として、特定の仕入先から集中的に購買していると、仮に仕入先の移転や仕入方針の転換が起きた際、自社の調達・購買活動に大きく影響を及ぼす可能性があるためです。

また、依存性の高さをサプライヤーに見抜かれている場合、自社の優位性が低い状態で取引を行わなければならず、十分なコストダウンを実現できないおそれがあります。

サプライヤーの新規開拓や分散を行うことで、これらのリスクを低減でき、より安定性・利益性が高い購買活動へとつなげられるでしょう。

購買・調達部門の従業員に求める4つの能力

これからの購買・調達部門の従業員に対して、企業はどのような能力を求めるべきなのでしょうか。以下では具体的な4つの能力について解説します。

1.コミュニケーション力

購買活動では社内外の関係者と連携を図ることが重要となるため、適切な情報共有やスピーディーな意思疎通を可能にするコミュニケーション力が不可欠です。サプライヤーマネジメントの観点から見ても、優れたコミュニケーション力を持つ人材が購買活動を行えば、健全な協業関係の構築が可能となり、自社にとって有益なサプライヤーと連携しやすくなるでしょう。

また、国際購買に携わる従業員の場合は、一定の英語力はもちろん、為替・輸入に関わる費用の知識や世界情勢の知識を備えている人材が適しています。グローバル化に伴い市場変化が加速しているため、海外の市場動向なども情報収集できる人材であれば、自社にとって大きな戦力となるでしょう。

2.交渉力

購買・調達部門の従業員が優れた交渉力を持っていれば、価格交渉を有利に進めやすくなります。基本的に買い手は安く仕入れたい立場にあり、売り手は高く売りたい立場にあります。

そのため、自社が目標とする価格に向けた交渉を行う際は、サプライヤーとの関係を損ねないように、慎重に価格交渉することが大切です。前述のとおり、近年は原材料の価格が高騰していることもあり、場合によっては仕入先から増額を要請されるケースもあります。

適切な交渉力のある従業員であれば、自社とサプライヤーの関係性も考慮した上で、うまく交渉をまとめてくれることに期待できるでしょう。

3.調達品に対する知識

購買・調達部門の人材が、調達品に関する知識を備えておかなければ、適切な仕入先を開拓できません。市場動向なども踏まえつつ、仕入先の選定・管理を適切に行えるように、自社で使用する調達品の知識を備えておくことが不可欠です。

たとえば、電気機器・電子機器の製造工場の購買・調達を担う担当者の場合、電気・電子部品やプリント基板、機構部品といった原材料に関する知識は把握しておくべきでしょう。調達品の点数が多い場合は、重要部品(キーパーツ)に関する情報を自社の技術担当者から聞いておき、購買活動で反映させることも必要です。

4.マーケット分析能力

サプライヤーに対して価格交渉を行う際、市場動向に基づいた根拠・情報を入手できれば、自社にとって優位に交渉を進められます。そのため、マーケット分析能力の高い人材は、自社の購買部において即戦力として活躍してくれる可能性が高いでしょう。

マーケット分析を進める上では、業界の市場規模や市場動向、市場価格などを把握しておくことが大切です。たとえば、調達品の適正な市場価格を把握している場合、無理な要求を避けられるため、価格交渉をスムーズに進めやすくなります。

自社の購買部の課題を解決したいなら「購買管理プラットフォーム」が有効

購買部の本質的な役割は、できる限り優れた品質で低価格の資材を調達することです。それを踏まえた上での業務上の役割として、「購買管理の5原則」の徹底や仕入先の新規開拓などに取り組む必要があるでしょう。

また、購買・調達部門における不正の防止や、過度な価格交渉を避けたコストダウンの実現も重要な課題です。これらの購買部の課題解決に向けて、ビズネットの「購買管理プラットフォーム」の導入を検討してはいかがでしょうか。

ビズネットの「購買管理プラットフォーム」は、企業ルールに沿った詳細な設定が可能な購買管理機能を備えていることが特徴です。具体的には、企業ルールに沿った運用設定や承認設定、費目設定、経理・会計データとの紐付け、各種実績から実績分析など、購買管理をスムーズに進めるための機能がそろっています。

さらに、家電・工具・器具・安全用品・書籍・文具など各専門のサプライヤーと価格交渉を済ませた5,000万アイテム以上を特別価格で購入できるのも「購買管理プラットフォーム」の魅力です。自社の購買活動の改善を図りたいという方は、ぜひ導入をご検討ください。

この記事の監修者

ビズネット株式会社

受発注の業務改善によって顧客サービス向上と新たなビジネスの展開を支援する「購買管理プラットフォーム」を14,000社以上の企業に提供しています。電力、電設、建設・医療・製造などの現場専門品の購買業務を最適化し、業務やコスト削減・生産性向上を実現いたします。

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