電材であるA材・B材・C材の意味や調達方法を把握して、自社の購買業務に役立てたいという方も多いのではないでしょうか。A材やB材は、電材の種類を表しており、適した調達方法などに違いがあります。
今回は、A材・B材・C材の概要を紹介した上で、具体的な調達方法を解説します。さらに、A材・B材・C材の調達における課題や、課題解決に役立つ購買管理システムの詳細についても解説するので、ぜひご覧ください。
A材やB材は、電気設備の工事で使用される「電材(電気設備資材)」の種類を表す言葉です。建設業などで電気設備工事の見積りを行う際に、費用の分類をわかりやすくするために用いられています。
以下では、A材・B材・C材の種類ごとの特徴を確認していきましょう。
A材は、電気工事における機器類を指します。電材の中でも価格が比較的高い資材が分類されていることが特徴で、具体例として以下が挙げられます。
【A材(機器類)の具体例】
上記のうち、配電盤は「電力会社から送られた電気を回路に分配する機器」を指し、分電盤は「コンセントや照明などに電気を細かく分配する機器」を指します。
これらの機器は、工事の内容ごとに求める仕様・容量が異なるため、メーカーへ発注して購入するケースが少なくありません。ただし、メーカーによって見積り金額は変わるので、複数のメーカーをしっかりと比較した上で、適切な取引先を選定することが大切です。
なお、取付工事費や据付工事費も、A材として計上されることが一般的です。
B材は、電気工事における材料類を指します。A材に分類されない資材で、かつ消耗品でないという特徴があり、電気工事において最も多い資材といえるでしょう。
B材の具体例は以下のとおりです。
【B材(材料類)の具体例】
一般的に、電線は導体を絶縁体で覆ったものを指し、ケーブルは電線をさらにシース(外装)で保護したものを指します。工事内容によって必要なB材が異なる上、型番指定もされていることから、積算には時間がかかる傾向があります。
C材は、電気工事における消耗品類・雑材を指し、電材の中でも比較的安い資材が分類されています。C材の具体例として、以下が挙げられます。
【C材(消耗品類・雑材)の具体例】
上記のうち、圧着端子は電線の端末に付ける接続部品で、リングスリーブは電線を接続する部品のことです。その他の消耗品の具体例や仕訳方法については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
次に、A材・B材・C材を調達する方法を確認していきましょう。
ECサイトで購入する場合、類似商品を比較しやすい上、複数の電材の一括購入もしやすいという利点があります。電材の種類によっては、当日出荷などに対応してくれるケースもあるでしょう。
ただし、手軽に利用できる一方で、過剰在庫に陥らないように注意が必要です。特にB材やC材に含まれる消耗品は、購買管理を適正化できていない企業が少なくありません。
そこで、購買を一元的に管理できる「購買管理システム」を経由して、ECサイトを利用するのもおすすめです。ビズネットの「購買管理プラットフォーム」は、工具系の商品に強みを持っており、5,000万品目以上のECサイト商品を会員様向けのディスカウント価格で購入可能です。
さらに、B材やC材の取り扱いがある上、モノタロウ、トラスコ中山、エスコなどの有名ECサイトと連携しているので、自社のニーズに合わせて適切な資材をスムーズに調達できます。
なお、購買管理システムの概要やメリットについては以下の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。
「購買管理システムとは?企業における必要性やシステムの種類、メリット・デメリットなどを徹底解説!」
電材のメーカー・卸売業者から、A材やB材を直接購入するという方法もあります。たとえば、分電盤をメーカーから購入する場合、パナソニックや日東工業などのメーカーへ見積りを依頼して、購入することが可能です。
商品に関する情報を知りたい場合は、担当者から詳しく聞けるという利点もあります。ただし、早めの納期指定や、少量の注文には対応してもらえないケースもあるので注意が必要です。
メーカーとサプライヤーの違いなどについては、以下の記事をぜひご参照ください。
「サプライヤーとは?簡単にわかるメーカー・ベンダーとの違いや各業界におけるサプライヤーの具体例」
ホームセンターや電材専門店などの小売店で、A材やB材を購入するのも一つの方法です。プロ向けの店舗であれば、豊富な品揃えも期待できるでしょう。
ただし、電材によっては、ほかの購入方法と比べて価格が高いケースがあることに留意しておきましょう。自社製品の生産スケジュールなどを踏まえ、基本的にはECサイトやメーカーを利用し、計画的に購入することをおすすめします。
近年は、電材の値上げが相次いでいる状況です。その背景として、金属・樹脂の材料費の上昇や、物流費の上昇などが挙げられます。
電材の値上げなどで膨らんだ調達コストを、うまく吸収できていない企業も少なくありません。そのため、企業がA材・B材・C材の従来の調達方法を見直し、コスト削減に取り組む必要性が高まっています。
消耗品類であるC材は、在庫管理を適正化できていないという企業が多く、システム導入などによる改善が求められます。システム導入をすることで、過剰在庫の防止や作業効率化の促進、リアルタイムでの在庫状況の可視化を実現できるでしょう。
ほとんどの購買・調達部門は、直接材であるA材やB材の調達をコア業務とし、C材を含めた間接材の調達には注力できていない状況です。間接材の調達を効率化する施策として、ビズネットの「購買管理プラットフォーム」の導入がおすすめです。
前述のとおり、「購買管理プラットフォーム」では、モノタロウやトラスコ中山をはじめとした有名ECサイトの商品を、まとめて発注できます。最安値商品を横断的にワンクリックで検索できるため、調達コストの抑制にも役立つでしょう。
さらに、商品選定~支払い処理に関する調達プロセスを、システム上で一元管理できることもポイントです。「購買管理プラットフォーム」のその他の特徴として、以下が挙げられます。
上記のとおり、連携済みのサプライヤーから購入できるベーシックカタログ利用では、導入費用・月額基本料が無料で、導入・運用時はビズネットがワンストップでサポートいたします。自社の課題をヒアリングした上で、最適なプランをご提案いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
ここからは、「購買管理プラットフォーム」の導入事例として、電気・ガス業に関する2社を紹介します。
東京電力パワーグリッド株式会社様では、電設材の購買においてFAX・電話などのアナログ方式を用いていたため、購買業務に多くの時間がかかるという課題を抱えていました。加えて、検収・支払い処理時に自社システムへの手入力作業が発生することや、サプライヤー側でも受注・伝票・出荷を手作業で処理しなければならないことが課題でした。
これらの課題解決に向けて、ビズネットの購買管理プラットフォームを導入したところ、購買業務1件あたりの作業時間を3分の1へと削減することに成功しています。同社が実行したのは、以下の取り組みです。
上記のように、購買管理システムを一元化したことで、FAX・電話での発注作業が不要になった上、検収・支払いに関するシステムへの手入力の負担を大幅に削減できました。さらに、サプライヤー側においても、毎回の見積り業務が不要となったため、ミスの防止や業務工数の削減につながるなど、大きな成果を上げています。
東京電力パワーグリッド株式会社様の導入事例の詳細は、以下のリンクからご覧いただけます。
中部電力株式会社様では、2001年からビズネットの購買管理プラットフォームを運用しており、購入頻度が非常に多い間接材の購買に活用し、業務効率化に役立てていました。一方で、同社では独自の調達システムを20年にわたって運用していましたが、電子決裁に対応できていないなどの状況を解消するため、完全ペーパーレス化を実現できる「SAP Ariba」への刷新を決定。
しかし、SAP Aribaへ刷新した後も、従来と同じ水準の業務効率を維持したまま、購買管理プラットフォームによる間接材購買を行えるかが課題となりました。ビズネットでは、2022年4月に同社よりシステム連携に関するご相談をいただいたのち、ニーズに応じた柔軟な開発や連携テストを丁寧に進め、2023年4月1日に本格稼働をスタートさせました。
購買管理プラットフォームとSAP Aribaの連携後も、旧システムと同じような操作感覚を保ったまま、同水準の業務効率を維持することに成功しています。中部電力株式会社様の導入事例の詳細については、以下のリンクをご参照ください。
なお、ビズネットではSAP Aribaのほかにも、ORACLEのERP、HUE Purchase、クライアント企業様独自の基幹システムとの連携実績があります。購買環境などを丁寧にヒアリングした上で、最適なソリューションをご提案いたしますので、システム連携に関してもお気軽にご相談ください。
この記事の監修者
ビズネット株式会社
受発注の業務改善によって顧客サービス向上と新たなビジネスの展開を支援する「購買管理プラットフォーム」を14,000社以上の企業に提供しています。電力、電設、建設・医療・製造などの現場専門品の購買業務を最適化し、業務やコスト削減・生産性向上を実現いたします。
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