間接材は、企業の売上には直接的につながらないため、在庫管理を最適化できていないという企業が少なくありません。間接材の概要や調達における課題などを把握し、コスト削減に役立てたいという方も多いのではないでしょうか。

今回は、間接材とは何か、概要や調達に関する課題を紹介した上で、間接材調達におけるコスト削減方法を5つ解説します。さらに、間接材のコスト削減に活用できる購買管理システムも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

間接材とは

間接材とは、企業の売上・戦略には直接的に関わらない経費購買品のことで、備品や消耗品などが含まれます。以下では、直接材との違いや、間接材のコスト削減と企業利益との関係性について解説します。

直接材との違い

直接材とは、主に製品の部品や材料など、売上に直接関与する物品を指します。一方、間接材は製品の材料や部品ではなく、備品や消耗品といった物品を指すことに違いがあります。

簿記における材料費の分類上、直接材には「主要材料費」「購入部品費」が該当し、間接材には「補助材料費」「工場消耗品費」「消耗工具器具備品費」が該当します。

直接材は売上へ直接的に関与するため、在庫管理などに注力している企業が多い傾向にあります。それに対し、サプライヤーや品目の管理が複雑化しやすい間接材に関しては、多くの企業が管理を最適化できていません。

間接材のコスト削減は企業利益に直結する

企業が購入する資材は、大きく「直接材」と「間接材」に大別できます。直接材とは、主に製品の部品や材料など売上に直接関与する物品のことです。そのため、製品価格の内訳に直接材のコストも含まれており、コスト削減はもちろん、品質や納期といった側面も考慮する必要があります。

一方で間接材は、製品の材料や部品ではなく、備品や消耗品といった物品のことです。基本的には経費で精算されるため、間接材コストを削減することは企業利益につながります。

基本的に純利益を上げるためには売上増加またはコスト削減の両方が必要ですが、一般的にはコスト削減の方が取り組みやすいとされています。たとえば、売上の利益率が3%の企業であれば、3万円の利益を出すのに100万円の売上が必要ですが、コスト削減では間接材の支出を3万円削減するだけで同じ効果が得られます。

そのため、間接材のコスト削減は、企業の純利益向上において効果的な手段といえるでしょう。

企業の間接材調達に関する課題

間接材の調達においては、解決すべき課題がいくつかあります。ここでは、間接材の調達においてよくみられる課題について代表的なものを紹介します。

扱う間接材が多岐にわたることによりコスト管理が煩雑になる

間接材は、一般的なイメージとしてオフィスで使う文房具などをイメージすることが多いでしょう。しかし、実際には機器の修理や清掃といったサービスも含まれるため、種類は多岐にわたります。また、間接材の種類が多いということは、取引先もそれに比例して多くなるのが一般的です。

取り扱う間接材の種類と関係する取引先が多くなると、発注方法の管理や取引先の情報といった調達に必要な情報の管理が必然的に増え、業務負担が増大します。

それに加えて、間接材の購買業務をアナログなやり方で行っている場合、社内での申請や承認、見積依頼が多数行き交うことで、状況把握が難しくなり、属人化を招くことも少なくありません。

購買調達の一元化が難しくコスト削減が困難である

大規模な取引となることが多い直接材と違い、間接材は部署や個人単位での調達となるケースが多いため、一元管理が難しいことも課題の一つです。たとえば、従業員が使用する備品などは、各自から出された申請に対して上長が承認するという業務フローになっているケースが多いでしょう。

また、拠点が各地に点在している企業は、間接材の取引先も拠点ごとに異なります。直接材の場合は本社の集中購買により手配可能ですが、多種である間接材は担当部署だけでは手が回らないことも少なくないため、各拠点で調達をすることがほとんどです。

そのため、いざ管理を一元化しようとしても、取引先が異なることにより上手くいかないケースが多いです。組織全体で間接材の購買状況を可視化するためには、一元的に管理できるシステムの導入が求められるでしょう。

業務委託やサービスに対するコスト削減が進んでいない

一般的に間接材はオフィス用品や什器などの物品がイメージされがちですが、広義では業務委託やサービスなども含まれています。それぞれの単価が決まっている物品とは違い、サービスの費用は都度見積もりが必要であることから、相場がわかりづらく十分なコスト削減が進んでいないケースがあるのです。

また、提供する企業が少ないサービスの場合、取引先の言い値で手配せざるを得ないケースもあるでしょう。

間接材に対する専門性が不足している

直接材については製品化のための情報収集の一環として調査・分析を行うため、社内に一定の専門性があるでしょう。

一方で間接材については、ただ購買するだけで物品の対象について深く知ろうとしないケースや、業務委託やサービスなど普段取り扱わないものが対象であるケースが多いです。そのため、購入する商品やサービスに対する専門性が不足し、価格交渉や取引先の選定が進まないことも少なくありません。

また、調達する側の知識が浅いことが取引先に知られてしまうと、足元を見られる状況となり、値下げ交渉をしたとしても効果が得られないことも考えられます。

購買担当者の動機付けが不足している

間接材の調達においては、各担当者に対してコスト削減の動機づけが難しいことも課題の一つです。間接材は単価ベースでのコスト削減効果が小さく、仮にコスト削減につなげられたとしても、それが社内で評価されることは少ないでしょう。

そのため、従業員は間接材のコスト削減に対してモチベーションが上がりづらく、積極的に取り組まないことが考えられます。また、年功序列を前提した評価体系といった根本的な部分も、従業員のコスト削減意識の向上につながらない理由の一つといえるでしょう。

なお、弊社では「購買管理の始め方に関する資料」をご用意しております。ぜひ以下のリンクよりダウンロードをしてご活用ください。

お役立ち資料 購買管理のはじめ方ガイド

間接材調達における5つのコスト削減方法


間接材の調達においては、主に5つのコスト削減方法があります。

  1. 間接材の在庫やコストを可視化する
  2. 購買プロセスを標準化する
  3. 間接材を取り扱う複数の業者を競合させる
  4. 間接材として取り扱う資材の範囲を見直す
  5. 購買管理システムを導入する

1.間接材の在庫やコストを可視化する

間接材のコストを削減するためには、間接材の購買状況について可視化することが重要です。具体的には「どの部署が、どの品目を、どこの業者から、どれだけ購入しているか」といった情報を明確します。これらの情報が把握しきれていないと、購入に値する物品かどうかを洗い出せず、コスト削減につなげることができません。

間接材の購買状況が可視化できれば、同じ品目にもかかわらず異なる仕入れ先から購入しているなど、コスト削減につながる情報を得ることができます。

2.購買プロセスを標準化する

間接材を購入する際の業務フローは、部署によってバラバラかつ個別最適となっているケースが多くあります。たとえば、ある部署ではエクセルで管理している一方で、他のある部署では紙の申請書で業務を進めているケースがあるでしょう。

部署によって購買プロセスが異なると購買の進捗や全体像が見えづらいため、コスト削減に向けた対策が立てにくくなります。

そのため、間接材調達におけるコストを削減するためには、組織全体で購買プロセスを標準化することが重要です。購買プロセスが統一されていれば、業務フローがよりシンプルになり、手続きや承認にかかる人件費の削減につながるでしょう。

また、部署ごとの購買実態も把握しやすくなり、コスト削減に向けた課題も把握しやすくなります。だだし、購買プロセスの標準化を実現するにあたって、コンプライアンス問題を回避するために内部統制も実施する必要があることは覚えておきましょう。購買業務における内部統制については、以下の記事をご覧ください。
購買プロセスにおける内部統制の必要性|購買業務における不正リスクも紹介

3.間接材を取り扱う複数の業者を競合させる

間接材を取り扱う複数の取引先の間に競争を促すことも、間接材のコスト削減における必要な施策の一つです。

間接材のコストが高止まりする原因の一つに、間接材を取り扱う複数の取引先の間で競争原理が働いていないケースがあります。これは一つひとつの購入額が大きくないことから、購買担当者が相見積もりの取得を省略してしまうことが要因として考えられるでしょう。

複数の取引先に相見積もりを依頼すれば、価格の比較検討ができることはもちろん、価格競争力を持つ取引先を新たに見つけられる可能性があるほか、既存の取引先に対して値引き交渉をしやすくなります。

加えて、サプライヤーに間接材に対してもコストを追求するという印象を与えられ、今後の取引によい緊張感が生まれるでしょう。

4.間接材として取り扱う資材の範囲を見直す

間接材の定義を再検討することも、コスト削減につながります。部署によって間接材の定義が異なるなど、どこまでを間接材と扱うかは社内で曖昧になりがちです。社内で間接材の認識が異なると、組織全体のコスト削減に対する策を立案しにくくなるため、まずは全社的に間接材に対する認識を統一することが求められます。

たとえば、間接材としては不適切な品目まで調達対象に含まれていないか、機器の修理費用や清掃費用といったサービスも見落としていないかなどの観点で間接材と扱う対象を全社的に見直すことが重要です。

間接材の範囲を再検討することで、間接材の要否に対する認識が組織全体で一致し、余分な間接材の購入を抑えられます。

5.購買管理システムを導入する

購買管理システムを導入することで、間接材調達にかかる費用を大幅に削減することが可能です。手作業や人手を介して間接材の調達を行っている場合、十分な価格交渉ができていない、担当者での立て替えが発生しているなどの問題が生じているケースがあるでしょう。

購買管理システムを導入することで、一連の作業がシステム上でできるほか、効率的な商品選定や請求の一元化が実現できるため、従業員の立て替えを回避することはもちろん、業務効率化により価格交渉にあてるリソースも確保できるでしょう。

サービスによっては、特別価格で間接材を購入できるケースもあるため、直接的なコスト削減にもつながります。

間接材のコスト削減にはビズネットが提供する「購買管理プラットフォーム」がおすすめ

間接材のコストを削減するために購買管理システムを導入する場合は、「購買管理プラットフォーム」がおすすめです。「購買管理プラットフォーム」は14,000社以上の大企業・中堅企業が採用している購買管理システムで、多岐にわたる間接材とその取引先を一元的に管理できます。

商品や取引先に応じて業務フローを変える必要がなく、すべてシステム上で業務を完結できるため、調達業務にかかる人的コストを削減することが可能です。

また、ビズネットが会員向けに独自でサプライヤーと価格交渉を行っており、間接材を特別価格で調達できるため、間接材の調達コスト削減に大きく寄与するでしょう。実際に購買管理プラットフォームを導入した私立大学様においては、購買状況の把握や請求処理の負担軽減はもちろん、調達コストの削減を実現しています。

さらに、システム上で用意されたカタログから多種多様な商品を選択でき、相見積もりや相場の把握をスムーズに行えるのも魅力です。

「購買管理プラットフォーム」で間接材のコスト削減を実現

間接材は、管理が煩雑なことや一元化が難しいことなどを理由に、多くの企業が調達における課題を抱えています。間接材調達におけるコストを削減するには、間接材の在庫・コストの可視化や、購買プロセスの標準化に取り組む必要があります。

また、調達コストの削減に向けて、購買管理システムを導入するのも有効です。間接材購買システムとして、ビズネットの「購買管理プラットフォーム」の導入をぜひご検討ください。

当システムを導入すれば、自社のルールに合わせた運用設定や承認設定などを行えます。さらに、5,000万品目以上のサプライヤー商品を会員様向けのディスカウント価格で購入できるため、間接材調達のコスト削減に役立てられるでしょう。

自社の課題をヒアリングした上で最適なプランをご提案することも可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

ビズネット株式会社

受発注の業務改善によって顧客サービス向上と新たなビジネスの展開を支援する「購買管理プラットフォーム」を14,000社以上の企業に提供しています。電力、電設、建設・医療・製造などの現場専門品の購買業務を最適化し、業務やコスト削減・生産性向上を実現いたします。

Contact資料請求・お問い合わせ

弊社のサービスに興味を持って頂きありがとうございます。
資料請求・お問い合わせについては、下記よりご連絡ください。

PAGE TOP

資料請求は
1分で入力完了

14,000社がご利用中

購買管理
プラットフォーム

まとめて実現!

資料請求はこちら無料

1分で入力完了