近年、多様化する市場ニーズなどに対応するために、SCM(サプライチェーンマネジメント)の重要性が高まっています。SCM導入の成功事例を確認して、自社のSCM構築に役立てたいという方も多いのではないでしょうか。

今回は、SCM(サプライチェーンマネジメント)の7つの成功事例について詳しく解説します。さらに、SCMを成功させる秘訣や成功に必要なリソースについても紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

SCM(サプライチェーンマネジメント)の成功事例

SCM(サプライチェーンマネジメント)とは、サプライチェーン全体の「物・金・情報」を管理し、消費者に届けるまで一連の流れを最適化する手法のことです。サプライチェーンには、製品製造における原材料の調達から消費者への提供までの物・金・情報の流れが含まれています。

以下では、SCMの成功事例について詳しく見ていきましょう。

なお、SCM(サプライチェーンマネジメント)の概要や導入方法については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
サプライチェーンマネジメント(SCM)とは?企業から注目される理由や導入の流れ

成功事例1.電化製品メーカー

電化製品メーカーとして、1912年に設立されたシャープ株式会社のSCM成功事例を紹介します。同社では、1994年以降に海外拠点でERP導入を進めたことが、SCM導入のベースとなりました。SCM導入前は、部品調達や製品需要などの変動する要素に対する対応力に課題があり、在庫水準が高止まりしていました。

そこで、需要が短期化されている傾向にある製品のライフサイクルにスムーズに対応することを目的に、SCMを導入しました。具体的にはSCMプロジェクトの立ち上げを行い、システム開発と業務改革を推進しています。

SCMに取り組んだことで、部品ごとの調達モデルの設定によるリードタイムの短縮や、部品・製品在庫をリアルタイムで把握することによる不良在庫の顕在化、在庫コストの削減などに成功しています。

成功事例2.飲料メーカー

飲料メーカーのSCM成功事例として取り上げるのは、富士コカ・コーラボトリング株式会社です。同社がSCMの導入に至った背景には、消費者ニーズの多様化や商品ライフサイクルの短期化、一元在庫管理の必要性の高まりなどがありました。そのため、SCMの実現機能は「需要予測・在庫管理・生産計画・購入計画・出荷計画」とし、対象には同社の商品である清涼飲料水を設定しました。

SCM導入の目的として「約3.6日以上の在庫削減を行う(在庫日数11日以下)」などを掲げていましたが、実際にSCMを導入して、在庫日数11日以下という目標を数量ベースで達成しています。同社のSCMが成功した要因には、全社プロジェクトとして取り組めたことや、業務変革の必要性を全体で共有できたことが挙げられるでしょう。

成功事例3.日用品メーカー

日用品メーカーのSCM成功事例として、1918年設立のライオン株式会社のケースを紹介します。もともと同社では、流通センターにおける在庫量や補給量の管理を需給の担当者が行っており、在庫量の増加や偏りが起こるという課題を抱えていました。そこで物流の効率化やビジネススピードの向上を目的にSCMを導入しました。

SCMの対象は同社で取り扱う全商品とし、SCMの実現機能は「需要予測を含む在庫管理機能・生産管理・購買管理・車両管理」と設定しています。SCMの導入により、流通センターにおける在庫偏在や過剰在庫の減少といった成果が見られました。

成功事例4.自動車メーカー

自動車メーカーとして、愛知県に本社を置くトヨタ自動車株式会社の事例を取り上げます。もともと同社は、グローバル企業として業務改善に対して意欲的に取り組んでいましたが、補給部品の在庫削減やリードタイムの短縮に向けてSCMを導入しています。SCMの実現機能は、部品メーカーや共販店、海外代理店における情報・物のJIT(ジャストインタイム)化やオペレーション改善などです。

SCMを導入し、仕入れ先への発注頻度を高め、仕入れ先への納期遵守の徹底や在庫削減活動、調達リードタイムの短縮の取り組みを推進しています。同社がSCMに成功した要因として、常に改善し続ける体制を崩さないことや顧客目線で取り組んでいること、問題点を可視化できる体制を構築していることなどが挙げられるでしょう。

成功事例5.出版会社

出版会社のSCM成功事例として取り上げる株式会社トーハンは、出版社と小売店(書店・コンビニエンスストア)の間を取り次ぎ、情報・流通のネットワークとしての役割を担う出版販売会社です。同社では、出版社から小売店における情報流通機能として「TONETS NETWORK(トーネッツ ネットワーク)」を提供しています。

TONETS NETWORKでは、書店向けシステムの「TONETS V」と出版社向けシステムの「TONETS i」を同社の蓄積データと連携させることで、商品情報や在庫情報の共有、需要予測支援などを実現しています。このようなSCMの取り組みにより、市場ロスの防止や機会損失の回避を実現し、市場ニーズを的確に捉えた供給体制の確立へとつなげています。

成功事例6.化粧品会社

化粧品会社のSCM成功事例として取り上げる、化粧品やスキンケア商品を提供している花王株式会社では、革新的なサプライチェーンの実現に向けて、需要予測の開発や最適化技術の開発などに取り組んでいることが特徴です。

また、同社では全国8万店へ商品を届けるにあたって、卸店を経由せずに済む仕組みを構築しました。この仕組みを実現できているのは、60ブランド1500アイテム超の製品を、受注から24時間以内で納品可能な体制を整えているためです。

なお、サプライチェーンコストの効率化に加えて、同社では環境に配慮した物流にも取り組んでいます。この取り組みにより、炭酸ガスの排出量が少ない鉄道輸送を推進する企業の証となる「エコレールマーク」の認証を得ています。

成功事例7.総合食品商社

総合食品商社のSCM成功事例として取り上げる株式会社日本アクセスでは、食品に焦点を当てた3PL(サード・パーティ・ロジスティクス)に取り組んでいます。

3PL(サード・パーティ・ロジスティクス)とは、荷主(荷物を送りだす企業)である企業に対して物流改革案を提案した上で、物流業務を包括的に受託し遂行することです。

鮮度・温度の管理が難しい製品にも対応する受発注機能を備えており、食品メーカーと小売業者の橋渡し役として、物流の全体的な管理に成功しています。また、適切な情報共有によってデータをもとにした需要予測も実現しているなど、SCMの成功事例として参考になる点も多いでしょう。

SCM(サプライチェーンマネジメント)を成功させるための秘訣

SCMの導入に成功した企業をいくつか取り上げましたが、これらの企業はなぜSCM導入を成功に導けたのでしょうか。ここでは、SCM(サプライチェーンマネジメント)を成功させる秘訣について詳しく見ていきましょう。

サプライチェーンのどこが課題であるのかを見極める

まず自社におけるサプライチェーンのどこに課題を抱えているのかを見極めなければ、SCMの実現は難しいでしょう。具体的な課題を探るには、サプライチェーンに関するデータを可視化させることが不可欠といえます。

特に製造業のサプライチェーンにおいては、在庫の場所や在庫の数量といったデータを可視化させることが重要です。これらのデータを可視化させれば、SCMの運用に役立つ課題をしっかりと抽出できるでしょう。

なお、SCMの取り組みではサプライチェーン上の企業間でデータの連携を図ることが一般的であるため、データの粒度やフォーマットを標準化する必要があります。

SCM導入に向けた意識を会社全体に浸透させる

SCMを成功させるには、全社的な協力体制を構築することが必須です。そのため、従業員一人ひとりに対し、SCMの導入によってどのような効果が得られるのかをしっかりと理解してもらわなければなりません。

もしSCM導入に向けた意識統一が十分に図れていないと、改善に向けたデータ収集などを満足に行えない可能性があります。SCM導入の効果を最大化させるためにも、コスト削減や人的リソースの有効活用といったSCMのメリット面に触れつつ、丁寧なコミュニケーションを通じて意識を浸透させる必要があります。

SCM(サプライチェーンマネジメント)を成功させるために必要なリソース

ここからは、SCMの成功に必要なリソースとして「人材・コスト・ツール」の3つについて詳しく解説します。

人材

SCMの成功に必要な人材としては、主に以下が挙げられます。

SCMに必要な人材 特徴
プロジェクトマネージャー ITシステムをベースとしたSCMを推進する人材。リーダーとしての役割が求められる。
実務担当者・オペレーター SCMのシステムを操作して、目標とする業務方法を実現する人材。
業務部門のエキスパート 業務担当として、自社の調達から出荷まで一連の流れを解説できる人材。
データサイエンティスト ビジネス戦略の意思決定を、データ分析で支援する人材。
先端技術エンジニア SCMの構築や、適切なデータ活用を支援できる人材。

上表のとおり、SCMの成功にはリーダーとしての役割を担うプロジェクトマネージャーや、サプライチェーンの流れを把握しているエキスパートなどの人材が必要です。

コスト

SCMの導入に際しては、SCMに関するツールやサービスの導入にかかる初期コストや運用にかかるランニングコストが必要です。特にランニングコストは、適切なメンテナンスやアップデートを行うなど、自社のサプライチェーンリスクへの対策を盤石化するためにも不可欠となります。

また、SCMの導入に向けて社内の人材を教育するコストも必須といえるでしょう。前述のとおり、SCMの成功には全社的な協力が必要であるため、事前に教育しておくことでスムーズな立ち上げ、運用が可能となります。

ツール

サプライチェーンマネジメントを成功させるには、関連するツールやサービスの導入が必要です。たとえば、サプライヤーからの調達管理に関する業務を可視化させたい場合は、購買管理システムの導入が選択肢の一つとして挙げられます。

ビズネットの「購買管理プラットフォーム」は、購買業務の一元管理が実現するサービスです。さらに、会員様向けに専門サプライヤーの5,000万点以上のアイテムをディスカウント価格でご提供しているほか、最安値商品をワンクリックで探せる検索機能や、既存のお取引先を電子カタログ化できるユーザーカタログ機能なども搭載しております。

これまで導入いただいた企業様は14,000社以上で、導入したことで調達・購買に要する時間が3分の1まで削減できたという事例もあります。

購買管理機能を自社のルールに合わせて詳細設定できるほか、購買・会計システムとの連携運用や、請求処理の一元化など、サプライチェーンにおいて要となる調達・購買業務の課題を多角的に解決できます。SCMの推進に向けて自社に適したツールをお探しの方は、ぜひ「購買管理プラットフォーム」の導入をご検討ください。

SCMを成功させるために購買管理システムの導入も検討!

SCMの成功事例の共通点として、いずれの企業も自社の課題を具体的に見極めた上で、的確なアプローチでSCMを推進していることが挙げられるでしょう。また、SCMを成功させるには従業員一人ひとりに理解を促し、全社的に取り組むことが重要です。

加えて、人材やコスト、ツールといったリソースの管理・導入も、SCMを成功に導く大切なポイントです。ビズネットの「購買管理プラットフォーム」を導入すれば、間接材におけるサプライチェーンにおいて重要な調達・購買に関する一元管理を実現できます。また煩雑に間接材を「購買管理プラットフォーム」を活用することで、より重要な直接材の調達・購買にリソースを割くことも可能です。

「購買管理プラットフォーム」には、以下のような特徴・メリットがあります。

  • 自社のルールに合わせて運用・承認・費目設定などを行える
  • 請求処理業務を一元化できる
  • 5000万点以上のサプライヤー商品を会員様向けのディスカウント価格で購入できる
  • 最安値検索機能で最も安いサプライヤーをすぐに見つけられる
  • 購買・会計システムと連携でき、作業コストの削減やミス防止に役立てられる
  • 業務コスト削減で空いたリソースを他の主要業務へ使える

またユーザーカタログ機能により、既存取引先への発注のDX化を推進できるなど、自社のニーズに適した機能を活用できることが魅力です。導入・運用に際しては手厚いサポート体制を敷いていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

ビズネット株式会社

受発注の業務改善によって顧客サービス向上と新たなビジネスの展開を支援する「購買管理プラットフォーム」を14,000社以上の企業に提供しています。電力、電設、建設・医療・製造などの現場専門品の購買業務を最適化し、業務やコスト削減・生産性向上を実現いたします。

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