備品管理は、業務に必要な物品を適切に管理する重要な業務です。備品管理に取り組むメリットや流れについて、あらためて把握しておきたいという方も多いのではないでしょうか。
今回は、備品管理の定義を紹介したうえで、備品管理に取り組むメリットや流れを解説します。さらに、備品管理を実施するときのポイントについても詳しく解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
備品管理とは、企業で使用する備品の個数や状態、保管場所、利用者などを把握したうえで、管理規則に沿って適切に管理することを指します。
備品管理の業務自体は、企業の利益に直接的に貢献するわけではありません。しかし、業務効率化や経費削減の観点から考えると、適切な備品管理を行う重要性は高いといえるでしょう。
そのため、企業は備品管理台帳の作成や、ルールの作成・周知を行い、備品管理の適正化に向けて取り組む必要があります。
備品と消耗品は、購入金額あるいは耐用年数に応じて、以下のように区別されます。
備品の具体例を挙げると、パソコンや電話などのOA機器のほか、デスクや椅子といったオフィス家具が当てはまります。一方、消耗品の具体例としては、コピー用紙や文房具といった事務用品、及び電球や掃除道具などの日用品が挙げられます。
次に、備品管理に取り組むメリットを4つ紹介します。
備品を一元管理することで、使用状況や保管場所をスムーズに把握できるようになり、組織としての生産性を向上できるメリットがあります。特に、備品の点数が多い場合や、フロア・事業拠点が複数ある場合は、適切な備品管理による利点が大きいでしょう。
備品管理を行えば、社員が必要なタイミングで速やかに備品を利用できるため、発注・納品待ちにかかる時間も省略できます。
備品管理を行うことで、経費削減を図れるメリットもあります。たとえば、備品管理が適切に行われていないと、過剰在庫や二重発注のリスクが高まり、余計な経費がかかるおそれがあります。
しかし、備品管理を徹底していれば、足りない備品や、壊れている備品などを関係者間で即座に把握できるでしょう。また、会社の業績等を踏まえて、備品購入にかかった経費の計上時期を調整することも可能になります。
備品は会社の事業のために使う資産ですが、管理を怠っていると、社員による不正行為を誘発するリスクがあります。不正行為の具体例としては、社員による備品の私物化や横領が挙げられます。
また、セキュリティの観点では、共用のパソコンやサーバールームの鍵といった備品が社員の一存で持ち出された場合、社外へ情報が漏洩するリスクを否めません。これらの不正防止、セキュリティ強化のためにも備品管理は重要です。
なお、備品を購入する際の不正防止も、企業の大切な取り組みです。弊社では、調達・購買部門における「内部統制の構築に役立つ資料」を用意しています。下記のリンクより、ぜひご活用ください。
「お役立ち資料 調達・購買部門のための内部統制ガイド」
備品管理が行われていれば、社員が必要なタイミングで必要な備品をすぐに利用できます。備品が見つからないというストレスを抱えずに済むため、社員が働く満足度がアップする効果が見込まれるでしょう。
また、社員が働きやすい環境に整備することで、心理的な満足度はもちろん、作業効率化につながるメリットも期待できます。
社内の備品管理は、会社の規模拡大や業務改善を推進するタイミングで始めることをおすすめします。実際に備品管理を行う際は、以下5つのステップで実行可能です。
それでは、備品管理のステップごとのポイントについて、詳しくチェックしていきましょう。
まずは、組織が保有している備品管理の現状を把握するため、棚卸しを行いましょう。その際、不要な備品や、長期間にわたって使用されていない備品がある場合は、処分・売却を検討します。
また、備品によっては特定のチーム・部門が所有しているケースもあるので、所有者を明確化しておくことも大切なポイントです。
次に、備品を用途や利用シーン、所有者などに応じてカテゴリー分けしましょう。たとえば、パソコンをカテゴリーで分ける場合、大カテゴリーは「IT機器」、小カテゴリーは「パソコン」のように細かく設定しておくと、その後の管理を円滑に行えます。
効率的に備品管理を行うために、備品管理台帳を作成することがポイントです。備品管理台帳に記載する主な管理項目として、以下が挙げられます。
【主な管理項目】
また、部門ごとに記載する項目として、所有者や利用状況、耐用年数、型式などの項目の記載も検討するとよいでしょう。管理項目は、自社の事業やビジネス形態などに合わせて最適なものを設定することが大切です。
なお、備品管理台帳は紙ベース以外に、エクセルシートや管理システムを台帳として利用するのもおすすめです。
続いて、備品管理台帳と紐付けした管理番号を、備品にラベリングしていきましょう。ラベリングすることで、それぞれの備品の名称や購入日をスムーズに把握できるようになります。
備品のカテゴリーに応じてラベルの色分けなどを行うと、視認性を高められるでしょう。なお、備品に直接ラベリングできない場合は、プラスチックのプレートにラベルを貼り、備品や保管棚に吊るすといった方法も有効です。
最後のステップでは、備品管理に関するルールを作成して、関係者に周知しましょう。ルールの具体例として、「備品の使用前に承認印をもらう」「指定時間までに返却する」といったものが挙げられます。
また、備品管理のスタート後も定期的に棚卸しを行い、備品管理台帳と照合することで、台帳の不備の修正や備品管理の改善につなげられます。備品管理台帳を作成して終わりにするのではなく、運用する中で気づいた改善ポイントをもとに、ブラッシュアップしていくことが重要です。
ここでは、備品管理を実施するときのポイントを3つ見ていきましょう。
備品管理の目的・対象を明確にすることで、必要な備品の適切な管理が行われて、業務効率化につながります。管理対象の備品を定める際の基準例として、以下が挙げられます。
事業内容によりますが、備品の管理対象をなるべく絞り込んでおくと、必要な備品をすぐに探し出せるようになり、従業員の負担を軽減できます。
効率的な備品管理を実現するためには、管理の担当者を決めることも重要なポイントです。一般的には、備品ごとに管理する担当者を決めておくとよいとされています。
また、担当者を決めるルールについても明文化しておきましょう。たとえば、「各部門で指名された1名を備品管理担当者とする」など、ルールを規定しておけばスムーズに担当者を決められるようになります。
備品管理を行ううえで、事前に定めたルールやフローに沿って、現場の社員が取り組んでいるかをチェックすることもポイントです。備品と台帳を照合した際に、記入ミスや確認ミスが多い場合は、ルールが十分に浸透していない可能性もあります。
現場と協力しながら、備品管理に関するルールやマニュアルを継続的に改善していくことが大切です。
そもそも間接材とは、備品や消耗品などを含めた購買品の総称です。間接材の調達を効率化するには、備品管理に役立つITツールを活用するのがおすすめです。
購買管理システムを導入することで、間接材購買の効率化や一元管理が可能となるうえに、サプライヤーの管理などもスムーズに実行できるでしょう。コスト削減や不正発注の防止に役立てられることも魅力です。
間接材の購買・調達を行うポイントについては、下記の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご参照ください。
間接材の購買・調達を行う際の5個のポイント を解説とは?!間接材料費の最適化を狙うための基礎知識をご紹介
購買管理システムを活用したいという方は、ビズネットの「購買管理プラットフォーム」の導入をご検討してみてはいかがでしょうか。「購買管理プラットフォーム」は、会員になることで5,000万品目以上の備品(工具、安全用品、PC用品、オフィス用品など)を30以上の専門サプライヤーからまとめて購入することができ、俳優の竹中直人氏がMCを務める経済報道テレビ(KHTV)「発見!課題解決カンパニー」で紹介されるなど、注目度が高まっている購買管理システムです。
また、「購買管理プラットフォーム」には、以下のような特徴・メリットもあります。
上記のとおり、「購買管理プラットフォーム」を導入すれば、購買業務に関する全社ガバナンスの強化や各種設定を行えるため、間接材調達の適正化を図れます。自社のご要望をヒアリングしたうえでの最適なプランのご提案も可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。
企業が備品管理に取り組むことで、「生産性を向上できる」「経費削減を図れる」といったメリットが見込まれます。実際に備品管理を実施する際は、備品管理の目的・対象を明確化する、備品管理ルールに沿って実行するなどのポイントを押さえておきましょう。
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この記事の監修者
ビズネット株式会社
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