流通在庫 在庫管理

お店でお客様に配るポイントカードや印刷物などの社内物品※、どのお店にどのくらいあるのか、きちんと在庫管理できているでしょうか?

社内物品の購入は本社で一括して行うシステムを導入しているものの、各店舗から本社への補充発注とそれに係る業務は手作業で行っている企業は少なくありません。

さらに多くの企業で社内物品の配送は「商品と一緒」に行われており、配送コストをおさえた運用になっていますが、時には店舗に配送する商品の量が多いと、社内物品がトラックに積みきれないという事も発生し、社内物品の納期は遅延しがちといった状態になってしまうという話もよく聞きます。

このような状態が発生すると、店舗側は社内物品の在庫切れを危惧し、本来の必要数よりも少し多めに補充するような習慣が生まれ、店舗に過剰な流通在庫が発生する要因になってしまいます。

購買業務の見直し何からはじめるべき?

間接材購買は会社の価値を生み出すコア業務ではない上に、直接材の4倍の発注数があると言われています。
改善することで社内の生産性が上がるのですが、何から手をつけていいのかわからず
多くの企業で見て見ぬふりをされている領域であるとも言われています。
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流通在庫は「見えにくいコスト」

本社では管理する事が難しい流通在庫が増えるとどんな問題が発生するのでしょうか。

・無駄な在庫破棄コスト

例えば、ポイントカードのデザインを変更する場合、本社では本社に残っている在庫数を見ながら、新デザインのポイントカードを発注します。

ところが、本社も把握できていなかった流通在庫が各店舗に100枚ずつあった場合、新しいカードに切り替わった時点で、50店舗分で5000枚、100店舗分で10000枚もの「旧デザインのポイントカード」が残っている事になります。このように流通在庫は無駄な在庫破棄のコストを生んでしまう可能性があるのです。

・余計な制作コスト

流通在庫は廃棄コストだけでなく製作コストにも影響します。

多くの企業でロゴ入りのパンフレットなどは、本社が制作を一括発注しています。

本社のパンフレット在庫がなくなってしまえば、補充発注を行わなければなりませんが、各店舗にはまだ十分な在庫が残っている可能性があります。

流通在庫は本社から管理ができないため、捨てる分を含めて作るというような無駄を生み出してしまうのです。このような社内物品の適量制作においても、流通在庫が問題になってしまう事も少なくありません。

社内物品は直接利益を生む事はあまりありませんので、そこまで追求されないことも、このような問題を引き起こしてしまう原因となりますが、管理できない在庫は確実に利益を食いつぶしていることには間違いありません。

ではどのような対策を取ればよいのでしょう。

無駄な流通在庫を無くすために…

なぜこのようなことが起きるのか原因を考えてみましょう。余分を見越して在庫をするということは、注文しても予定通りに手元に届かないという現象に起因します。

本社では在庫を切らしてしまったり、また先ほどの話のように、販売商品と社内物品を一緒に運ぶため約束の納期が守れなかったりということが余分な在庫を保険として確保してしまう行動につながるのです。

ですので、流通在庫を発生させないためには、在庫を切らさない、納期を明確にして確実に届けるという運用が必要となります。

社内物品の納期が正確になれば、店舗側も過剰に在庫を補充する必要性が無くなり、流通在庫の削減に繋がります。

また、流通在庫がなくなれば、本社側での在庫管理の精度も上がりますので、欠品や過剰在庫の削減にもつながります。合わせて余計な製作コストや廃棄コストの削減にもつながります。

そのような運用を実現するためには社内オペレーションの構築が必要となります。社内での体制作りが難しければ、アウトソーシングなどを検討してみてもいいかもしれません。

その際は、確実に約束の納期に届けることが可能なアウトソーサーを選ぶことが重要になるのは言うまでもありません。

次回は「内部統制における間接材管理について」というテーマをご紹介します。

この記事の監修者

ビズネット株式会社

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