「ユーザーカタログ機能」を活用し購買プロセスを改革!
サプライヤー直送モデルでスピードと業務コスト削減を実現
今回は、SOMPOグループの進化をデジタル技術で支える戦略的IT企業、SOMPOシステムズ株式会社様にお話を伺いました。

SOMPOシステムズ株式会社様は、損保ジャパングループ全体のIT戦略を推進し、システムの開発・保守を行うとともに、損保ジャパン様におけるプリンターや複合機、スマートフォン、PCなどの端末の配備・回収、さらにレイアウト変更に伴うネットワーク敷設や機器手配など、日常業務を支える重要な役割を担っています。

損保ジャパン様では、契約書類や説明資料など紙を扱う業務が多く、プリンターのトナーの発注頻度は高い状況でした。従来は専用のシステムを通じて倉庫から一括発注をおこなっていましたが、この仕組みにはいくつかの課題がありました。
まず、システム維持にコストがかる点です。倉庫にあるトナー発注と印刷物の管理を受け付ける専用システムを運用していましたが、発注から倉庫への指示、在庫確認までを自社で管理するため、システム保守や運用に一定のコストがかかっていました。
次に、欠品防止のために在庫を多めに確保する必要があり、その管理負担が発生していました。全国の拠点でトナーが不足しないように、倉庫内に余裕を持った在庫を抱えていましたが、その結果、倉庫スペースの確保や在庫管理にかかるコストが発生していました。
さらに、発注・請求業務の業務コストも課題でした。サプライヤーへのトナー発注はメールや電話で依頼をおこない、請求処理も担当者が手作業で対応する必要がありました。こうした業務がシステム部門の負担となっていました。
加えて、BCP(事業継続計画)の観点でもリスクがありました。トナー在庫を一か所の自社倉庫に集中し管理していたため、災害時に倉庫が被災すれば供給が止まる恐れがあり、事業継続に影響を及ぼす可能性がありました。
このように、システム維持コスト、在庫管理の負担、手作業による発注・請求業務、災害リスクといった課題が複合的に存在し改善が必要でした。
当初、SOMPOシステムズ様ではビズネットのユーザーカタログ機能の存在をほとんど認識していませんでした。しかし、グループ会社の一社がすでにトナーについてビズネットのユーザーカタログ機能を活用していることを、社内の人材交流を通じて知ったことが転機となりました。
「グループの一社で運用できているなら、グループ会社全体でも導入できるのではないか」という発想から検討が始まり、ビズネットの「ユーザーカタログ機能」の詳細を弊社にヒアリングしたことで、具体的な導入イメージが固まりました。
導入決定の最大のポイントは、既に損保ジャパン様でビズネットの利用実績があったため、追加での契約手続きやアカウント取得が不要でスムーズに運用開始できることでした。そして、現場にとって馴染みのあるシステムであったことから、ユーザーカタログ機能の導入後も業務への影響を最小限に抑えられることにメリットを感じていました。
SOMPOシステムズ様の働きかけにより、導入検討から構想策定、そしてビズネットとの調整を経て約6か月で「ユーザーカタログ機能」による運用が開始しました。
今回の導入による最大の変化は、長年続いてきた従来の倉庫による在庫運用からの脱却と、サプライヤーからの直送モデルへの完全移行です。倉庫での在庫管理が不要となり、倉庫スペースの管理業務が不要になりました。これにより、トナーの在庫を抱える必要がなくなり、小口発注に対応できる柔軟な運用が可能となりました。また、システムの保守・維持にかかっていた業務コストも削減されました。
さらに、発注から配送までのプロセスをビズネット経由で一元管理できるようになり、従来メールでおこなっていた発注や請求処理、在庫確認といった手作業が不要になり、担当者の工数を大幅に削減しました。これにより、システム部門の負担が軽減され、本来注力すべき付加価値の高い業務に集中できる環境が整いました。
導入効果は、そのほかにも複数の側面で改善が見られています。まず、納期短縮も大きなメリットです。以前は発注から納品まで3~4日を要していましたが、現在では翌日から翌々日には納品が可能となり、現場のスピード感が向上しました。
加えて、従来は欠品を防ぐために在庫を多めに抱えざるを得ませんでしたが、サプライヤー直送への移行により必要な時にすぐに届く環境が整ったことで、余剰在庫を持つ必要がなくなり、欠品リスクと在庫コストの双方が解消されています。
そして、BCP(事業継続計画)対策の強化にも結果的に繋がることとなりました。従来のように一か所の倉庫に在庫が集中している運用では、倉庫が被災すれば全社の供給がストップするリスクがありました。しかし、「ユーザーカタログ機能」の導入後はサプライヤーが持つ複数拠点から直接配送される仕組みに変わったことで、災害リスクは分散されます。万が一の際にも供給が途絶えないインフラを手に入れたことで、安心して業務を維持できる体制が確立されました。
本取り組みの成果はグループ全体へと広がり、これまでビズネットの利用実績がなかったグループ会社にも導入が進みました。新たに導入に至ったグループ会社は約15社にのぼります。
今後、新たに取り組みを検討しているのは会計システムとの連携による「会計処理の自動化フロー」の構築です。現在の「発注から納品まで」の業務効率化に加え、その後に続く請求や支払いのプロセスまで、会計システムとビズネットをデータ連携しシームレスにつなぐことで、人の手を介さない業務フローの確立を目指しています。
ビズネットの「ユーザーカタログ機能」は、単なる購買ツールとしてだけでなく、業務コスト削減、業務の質的向上、そして災害によるリスク低減を実現するサービスとして、損保ジャパン様の新しい働き方を支えています。
ユーザーカタログ機能を導入された際、社内からの反応はいかがでしたか?
導入後の問い合わせはほぼゼロ。「違和感なく利用できた」と発注担当者から高評価でした。総合評価は満点の10点です。
損害保険ジャパン株式会社様
| 事業内容: |
自動車・火災・傷害などの損害保険、リスクコンサルティングや資産運用を含む総合保険サービス |
|---|---|
| 設立年月日: |
1888年(明治21年)10月 |
| URL: |
PAGE TOP