BPR「ビジネスプロセス リエンジニアリング」の視点

コラム

私たちは、日々ビジネス環境に身を置いているため、毎日の中で変化しているビジネス環境の変化に気がつきにくい「ゆでガエル」になっていないでしょうか?
今回は、企業活動や業務の流れを分析して最適化するBPR「ビジネスプロセス リエンジニアリング」の視点についてお話します。

社内業務を外部にアウトソーシングする流れ

立ち止まって考えてみると、さまざまな仕事の進め方の変化に気づかされます。

たとえば、毎日Eメールで、10件以上の案件についてやり取りをしていませんか?タブレットやスマートフォン、携帯電話の普及で、外出先でも短時間で判断が求められ、返信や連絡を求められます。コンピューターの処理速度やアプリケーションとの連携なども合わせて、一昔前に比べ、格段に忙しくなっているのではないでしょうか。

また、国立社会保障・人口問題研究所の調べでは、人口減少・少子高齢化の影響により2000年から2015年までで500万人近い労働人口が減少していると報告されています。

そのような背景から、社内の業務で外に委託できるものをアウトソーシングしていこうという流れが企業内に強く出てきています。アウトソーシング市場は年々5%の伸長率で伸びているといわれ、経済産業省の調査では、総務部門の半数近くがなんらかの形でアウトソーシングを利用しているという結果も出ています。

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アウトソーシングとBPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)の関係

しかし、業務を外部委託するのに費用はかかるわけですから、そのままアウトソーシングしても大きな効果はない、という見方もあります。

日本能率協会の調査では、経営者の85%が業務プロセスの見直しが必要と考えていることが報告されています。

また、経済評論家の中には「BPRのないBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)は成功しない」と言い切っている方がいるほど、アウトソーシングとBPRは密接な関係にあります。

アウトソーシングすることにより、どのように業務プロセス改革(BPR)を行うのかということが重要な観点となっているのです。
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例をあげれば、ある企業では、アウトソーシングするにあたり、今まで現場とサプライヤーの間に本社が入ってとりまとめしていた購買の中間業務をアウトソーシング先企業(アウトソーサー)のシステムやサービスを利用して自動化することにより、中間業務をなくしてしまいました。

結果、大きく工数が削減され、年間1億円近い人件費コストを浮かせることに成功しました。同時に自動化により、業務スピードのアップも図られ、各現場へのサービス向上が図られました。社内の人員でやっていたら絶対に成功しなかったでしょう。

逆にある企業では、今まで間接材を購入するのに上長から本部長、総務責任者、購買部門など5人の承認が必要だったため、調達業務をアウトソースする際にも同様の条件が必要としました。その結果、各承認者には承認を依頼するメールが毎日数十通送信され、逆に仕事に支障をきたすようになってしまいました。

BPR(ビジネスプロセス改革)を検討する際のポイントは、現状の業務フローにとらわれずに、目的をかなえる最低限の方法は何か考え、思い切ったプロセスの短縮を行うことが重要です。大胆な取り組みほど大きな効果を期待できるのはいうまでもありません。同時にその短縮した業務をどう補うかということもポイントです。

たとえば、承認行為を重ねるのではなく、本当に必要な1か所で確実にチェックするというやり方や、承認は廃止する代わりに、異常値が発生したときにトレースができる実績データーを確実に準備するなど、業務の重要度に応じて検討していくことが必要です。

大きな効果を求めるなら、BPOとBPRはセットで考えるべきなのです。成功のKEYはそこにあるのです。

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