間接材などのコスト削減方法について

コラム

社内物品・間接材の運用業務について考えるこのコラム。
今回は適切なコストの削減の考え方と方法についてお話します。

前回は、ABC手法で「見えないコストを見える化する方法」についてお話しました。では、すべてのコストが見えるようになったところで、いかにコストを削減していけば良いかを考えてみましょう。

業務効率の改善、改革を行う経営管理手法


ABCで算出されたコスト情報を元に業務効率の改善、改革を行う経営管理手法にABM(activity based management:活動基準管理)があります。


cl_c23.pngABMはABCで着目した活動を分析し、間接材業務などを行う上で不必要な作業や部門間で重複する活動をなくしたり、作業を標準化するなどしてコストを削減していきます。

例えば、前回のA社の取りまとめ業務の事例で考えてみましょう。

  • 事務用品の手配業務を総務部で行っている
  • 総務部の担当者宛には社内各部門からメールで手配依頼が届く
  • 担当者はメールの内容を確認しつつエクセルシートに転記
  • 1件あたり30秒で処理
  • 1件あたりのコストは20円

でした。

では、この業務でコストを下げるにはどうすればいいでしょうか。いくつか方法が考えられると思います。

例えば、こういうのはどうでしょう。

もっと人件費の安いパートやアルバイトの人を使って、その作業をさせるのです。これにより同じ作業速度でもコストはいくらか下げられますね。

また、こんな方法もあります。
各要求部門に対し、エクセルのシートを配布し、それに予め書き込んでもらって担当者に送ってもらう。こうすれば、メールと違いフォーマットが決まっているので、内容のミスや漏れはなくなり、確認作業の負担が減る上に、集計も貼り付けるだけになって速くなりそうです。


cl_c24.png 

業務効率の改善、改革を行う経営管理手法


うまく行けば、この合わせ技でこの業務のコストが半分以下にできるかもしれません。このようにABCによって、どんな業務にどれほどコストがかかっているかを明確にすることで業務コストの削減が考えやすくなります。

もっと根本的なやり方もあります。例えば、この手配業務全体をシステム化してしまえばどうでしょう。そこに割く人件費を大幅に削減することができます。ただし、システムの導入や運用するコストがかかりますので、ABCで算出された業務コストとどちらがかかるのかをしっかりと検討する必要があります。

このように、業務コストを見える化することで、間接材などのコストをどうやって低減させるのかを考えることが、ABMによる最適なコスト削減の方法です。

大切なのは、次にどうするか考えること


一番大切なのは、このような取り組みでゆとりが出たリソースをどう活かすかを考えることです。ABC/ABMはあくまで間接材などのコストを削減する手法であって、それによってゆとりが出た人員などの経営資源をどうするのかまでは解決できません。

ゆとりができた経営資源をいかに活用するかはまさに経営戦略であり、浮いたリソースを新たに始める事業に振り向けるとか、サービスの増強のための要員とするといった企業力の強化に振り向けて初めて意味が出てくるのです。

また、業務改善は1度やっておしまい、というわけではありません。業務コストというのはその時々の事業環境によってどんどん変化していきます。

しっかりPDCAサイクルを作りそれを回していき、常にベストな手法にしていくということが大切です。

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